元別れさせ屋のHです。
この記事にたどり着いた方は、こういう状態だと思います。
- 職場の既婚者を、好きになってしまった
- 距離が近い、よく話しかけられる、二人で食事にも行った
- 脈ありな気がする。でも既婚者だから踏み出せない
- 諦めるべきなのか、それとも可能性があるのか分からない
先に、いちばん大事なことを書きます。
「脈あり」は、相手の口から聞くまで、ただの解釈です。
僕は現役時代、依頼を受けて工作員を送り込み、ターゲット本人から本音を聞き出す仕事をしていました。つまり、「相手が実際はどう思っていたか」を、答え合わせできる立場にいたのです。
そして、その答え合わせは、依頼者の思っていたことと逆になることがあります。
この記事では、実際にあった職場の案件をそのまま書きます。ネット上の「既婚男性が好きな女性にとる態度10選」のような記事では、絶対に手に入らない情報です。
【実話】「自分に気があるはず」が、本人の口から覆った案件
登場人物は3人です。依頼者(男性)/同じ職場の既婚女性/その女性の夫。
依頼者と既婚女性は、同じ職場の同じチームで、切磋琢磨しながら働いていました。最初のうちは、仕事上の感情だけだったそうです。
ところが、ある時の出張先で一緒に酒を飲んだあと、肉体関係に至ってしまいました。
ここから不倫関係に発展するかと思いきや、そうはなりませんでした。既婚女性は、壁を作るようになったのです。
依頼者は、なんとか関係を形にしたいと考え、相談に来られました。
断りベースで話しました
正直に言うと、難易度が非常に高い案件でした。
相手には家庭があり、しかも本人が距離を取っている。動かす材料が見えません。だから僕は、断りを前提にした話し方をしました。
それでも依頼者は、どうしても諦めきれない、対応してほしいと言いました。
そこで、既婚女性と夫を別れさせたうえで、依頼者と交際する流れを作る——という工作をお受けすることになりました。
接触も工作も、スムーズでした
既婚女性側と夫側、両方に接触を進めていきました。
ここは順調でした。二人とも接触はスムーズにクリアでき、工作員との関係も作れています。
問題は、その先でした。
二人の関係性が、思った以上に深かったのです。引き離す隙が、どこにも見えませんでした。
本人の口から出てきた言葉
そして、既婚女性本人から、こういう話が出てきました。
「浮気っぽいことっていうか、肉体関係をもってしまった人はいたけど、酔った勢いだったので恋愛感情は全くない」
同じ職場の同僚だ、という話も続きました。つまり、依頼者のことです。
さらに、こう言っていました。
勘違いされていて困っているから、距離を取っている
これが、彼女の本音でした。
相談の段階で、依頼者はこう話していました。「自分に気があるはずだから、工作をしてもらえれば可能性はある」と。
実際は、逆でした。彼女は迷惑に感じていて、夫との関係も良好だったのです。
依頼者に、そのまま報告しました
この情報を、依頼者に報告しました。
大きなショックを受けていました。そして、こう言いました。
「相手の本心がわかったので、もう終了する形で大丈夫です」
依頼は、そこで終わりました。
工作としては、成立していました
念のため書いておきます。この案件は、工作としては成功でした。
工作員はターゲットと繰り返し会える関係を作れていましたし、聞き出したい情報は十分に取れていました。
成立しなかった理由はひとつだけです。隙が、まったくなかった。夫婦関係が良好で、依頼者への感情もなかった。動かす場所がなかったのです。
その後に起きたこと
法的なトラブルは、ありませんでした。
ですが、依頼者のメンタルの乱高下が激しくなりました。メンタルケアを重ねましたが、単身で暴走することが多く、結果として既婚女性との関係は、さらに悪くなってしまったようです。
この案件は、今でも強く印象に残っています。
職場は、現場でいちばん接触しやすい。だから危ない
工作の実務から言うと、職場という接点は、非常に扱いやすい条件です。
- 会う理由を作る必要がない
- 行動パターンが読める
- 接触の頻度を自然に増やせる
僕たちが工作をするときも、職場は有利な舞台でした。
ですが、それは同時に、あなたにとっての危険でもあります。
会いやすい、話しやすい、毎日顔を合わせる。この条件は、好意を実際より大きく見せます。実話の依頼者も、まさにそこで判断を誤りました。
「脈あり」を、僕が信用しない理由
ネット上には「既婚男性が好きな女性にとる態度」「両思いのサイン10選」といった記事が大量にあります。
視線が合う。ボディタッチがある。二人で食事に行く。距離が近い。毎日LINEが来る。
僕の立場から言わせてください。そのどれも、本人に聞くまでは意味を持ちません。
実話のケースを思い出してください。
- 二人で出張に行った
- 酒を飲んだ
- 肉体関係まであった
「脈あり」の材料としては、これ以上ないはずです。それでも、本人の答えは「恋愛感情は全くない」「勘違いされていて困っている」でした。
行動は、気持ちの証明になりません。僕は工作員を送り込んで本人から聞ける立場にいたから、これを何度も見てきました。あなたにはその手段がありません。だからこそ、行動から気持ちを読み取ろうとするのは危険なのです。
それでも進む場合に、待っているもの
進むと決めるなら、何が待っているかは知っておいてください。
相手はなかなか離婚しません
「いずれ離婚する」という前提で進む人は多いですが、その通りにならない理由は【元別れさせ屋が暴露】不倫相手と長年別れない既婚者の本音と執着の心理に書きました。
慰謝料を請求される側になることがあります
配偶者のいる人と関係を持った第三者は、他方の配偶者から損害賠償を請求される可能性があります。根拠は民法第709条(不法行為)と第710条(財産以外の損害)です。
実話の依頼者は、すでに一度、肉体関係を持っています。法的なトラブルは起きませんでしたが、それは「請求されなかった」というだけです。請求できる立場の人がいたという事実は、変わりません。
業者に頼んでも、離婚まではどうにもなりません
工作で不仲にできたとしても、離婚の成立は別の話です。詳しくは別れさせ屋に離婚は依頼できる?元業界人Hが違法性と現実を解説にまとめています。
諦めると決めたときに、現場で効いたこと
実話の依頼者は、本人の本音を知った瞬間に決着しました。「相手の本心がわかったので、もう終了する形で大丈夫です」と。
ここに、諦めるための本質があります。人は「可能性が残っている」と思っている限り、諦められません。
とはいえ、工作員を送って本音を聞き出すのは現実的ではありません。代わりに使えるのは、次の3つです。
1. 自分の解釈と、事実を分けて書き出す
「距離が近い」は事実です。「だから好かれている」は解釈です。紙に2列で書き分けてください。事実の列だけを見ると、驚くほど何も残らないことがあります。
2. 相手が取っている距離を、そのまま受け取る
実話の既婚女性は、壁を作っていました。それが答えでした。避けられている、返信が減った、二人きりを避ける——これは読み解くものではなく、そのまま受け取るものです。
3. 自分から動かない
ここが最も重要です。理由は次で書きます。
いちばん危ないのは、あなたが暴走することです
実話の結末を、もう一度書きます。
依頼者はメンタルの乱高下が激しくなり、単身で暴走することが多くなりました。その結果、既婚女性との関係はさらに悪化しました。
僕はメンタルケアもしていましたが、止めきれませんでした。
職場でこれが起きると、被害は恋愛では終わりません。
- 噂が広がる
- 相手が異動や退職に追い込まれる
- あなた自身が、仕事を失う
- ハラスメントとして扱われる
さらに、つきまといが繰り返されれば法律の問題になります。ストーカー規制法は、恋愛感情やそれが満たされなかった怨恨の感情を満たす目的で行われるつきまとい等を禁止しており(第3条)、繰り返すおそれがあると認められれば警告(第4条)、さらに禁止命令等(第5条)の対象になり得ます。
苦しくなったときの相談先については恋愛トラブルで暴走する前にプロへ相談すべき理由も読んでみてください。
よくある質問(FAQ)
- 職場の既婚者が自分に好意を持っているか、どうすれば分かりますか?
-
行動からは分かりません。僕は工作員を送って本人から聞き出せる立場にいましたが、それでも依頼者の見立てと本人の本音が真逆だったケースがあります。出張に行き、酒を飲み、肉体関係まであった相手が「恋愛感情は全くない」「勘違いされていて困っている」と話していた案件です。
- 距離が近い、毎日LINEが来る。これは脈ありではないですか?
-
脈ありの可能性もありますが、それは解釈です。職場は会う理由を作らなくても毎日顔を合わせる場所なので、好意が実際より大きく見えます。事実と解釈を分けて書き出してみてください。
- 別れさせ屋に頼めば、既婚者と付き合えますか?
-
条件によります。実話の案件では、接触も工作も成立していましたが、夫婦関係が良好で依頼者への感情もなかったため、引き離す隙がまったくありませんでした。工作は、相手の気持ちをゼロから作る魔法ではありません。
- 難しい案件でも、別れさせ屋は引き受けますか?
-
会社によります。僕は難易度が高いと判断した時点で、断りを前提にした説明をしました。それでも依頼者が諦めきれないという場合に限って受けています。どんな案件でも即座に「できます」と言う会社は、そこを見ていません。
- 一度だけ関係を持ってしまいました。慰謝料を請求されますか?
-
可能性はあります。配偶者のいる人と関係を持った第三者は、他方の配偶者から損害賠償を請求されることがあり、根拠は民法第709条・第710条です。実話の案件では請求されませんでしたが、それは「請求されなかった」というだけです。個別の判断は弁護士にご確認ください。
- 諦めたいのに、気持ちが消えません。どうすればいいですか?
-
人は可能性が残っていると思っている限り諦められません。実話の依頼者は、本人の本音を知った瞬間に「もう終了で大丈夫です」と切り替わりました。相手が取っている距離を、読み解かずにそのまま受け取ることから始めてください。
- 自分から気持ちを伝えてもいいですか?
-
相手が距離を取っている状態で伝えると、職場に居づらくなるのはあなたです。噂、異動、退職、ハラスメント扱い——恋愛だけでは終わりません。つきまといが繰り返されれば、ストーカー規制法上の警告(第4条)や禁止命令等(第5条)の対象にもなり得ます。
まとめ
- 「脈あり」は、本人に聞くまで解釈にすぎない
- 実話では、出張・飲酒・肉体関係まであった相手が「恋愛感情は全くない」「勘違いされていて困っている」と話していた
- 依頼者は「自分に気があるはず」と考えていた。事実は逆で、夫婦関係も良好だった
- 職場は接触しやすい。だからこそ好意を大きく見誤る
- 工作が成立しても、隙がなければ結果は出ない
- 進むなら、相手は離婚しない・慰謝料を請求され得ることを前提に
- いちばん危険なのは、あなたが暴走すること。実話でも、それが関係をさらに悪化させた
👤 監修者:元工作員Hからのメッセージ

恋愛コンサルタント・結婚相談所経営
この案件のことは、今でもよく覚えています。
依頼者は、悪い人ではありませんでした。ただ、信じたいものを信じていただけです。これは誰にでも起こります。
僕がつらかったのは、報告をした瞬間の顔でした。あれを伝えるのが僕の仕事でしたが、伝えないほうが優しかったのではないか、と思ったことは何度もあります。
それでも伝えたのは、事実を知らないまま動き続けるほうが、その人の人生を壊すからです。実際、彼はそのあと暴走して、関係をさらに悪くしてしまいました。知っていてなお、止められなかった。
もしあなたが今、職場の既婚者に気持ちを向けているなら、ひとつだけお願いがあります。相手が取っている距離を、読み解こうとしないでください。距離そのものが、もう答えです。
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